2021年07月10日
フリーターという働き方をしている人は昨今では珍しくなくなりましたね。漫然とフリーターをしている人もいると思いますし、夢などを追及してやむを得ずフリーターをしている人もいると思います。
理由は様々ですがいずれにしても、フリーターという生き方は周囲から理解されない方の方が多いのではないでしょうか。
今回は
- 実際にフリーターとして働く人の割合
- フリーターのかかえるリスク
- フリーターから正社員になるための手順
についてまとめてみました!
それでは詳しく見てまいりたいと思います。
目次
フリーターの定義
フリーターとは?
まずは簡単にフリーターの定義についてお話させて頂きます。
フリーターは、フリーアルバイターという言葉が語源になっていると言われています。
フリーアルバイターは1980年代中期に登場した定職につかない若者を意味する言葉です。
当時の日本はバブルで景気が良い頃だったので、フリーアルバイターでも充分に暮らしていけましたし、今後も暮らしていける見込みがある時代でした。
今のような否定的なイメージはほぼなく、社会という歯車に縛られていないカッコいい若者という風潮がありました。そのため、大学を出ていても自らフリーアルバイターと名乗り自由な生き方を選ぶ人も数多くいました。現在の高齢フリーターはこのフリーアルバイターの風潮が産んでしまった産物でしょう。
内閣府でもフリーターの定義があります。
内閣府の定義によると
フリーターは15歳から34歳の「若年者」ということです。
35歳以上の人はアルバイトという雇用形態で働いていてもフリーターとは呼ばれず、非正規労働者と呼ばれることが多いので注意が必要です。
フリーターは152万人へ
2017年の労働調査のデータを見てみたところフリーターの割合は、昨年と比べると2万人減少しており約152万人という結果でした。
減少の理由としては、高齢化社会によりそもそも若年層が減ってきているので単純にフリーターの数が減っていくということと、フリーターの高齢化にあります。上の項のフリーターの定義でご説明しましたがフリーターとは35歳までの若年層を指す言葉です。
つまり36歳以上のフリーターは非正規労働者と名前が変わるので結果フリーターが減っているということです。
また最近の20代の若者は30代よりフリーターや非正規雇用に対してのマイナスの印象を持っているようで30代と比べて20代のフリーターが激減しているのも特徴的です。
このような理由から、フリーターの数は年々減ってきているということが言えます。
では年代別の割合を見ていきましょう。
20代のフリーターの割合
フリーターの正確なデータを確定する情報は存在しないので20代に限定した割合を出すことは難しいのですが、労働力調査が出しているアルバイト・パートの若年者人数が20代のフリーターの割合に一番近いのではないかと思います。
労働力調査の年齢別のデータによると5-24歳のアルバイトの人数は194万人、25-34歳は175万人となっています。
正規、非正規として雇用されている人口の合計は15-24歳が479万人、25-34歳が1,062万人の合計1,541万人でした。
このデータから見ると20代の約23.9%がフリーターということが予測できるのではないでしょうか。
ただこの中には高校生や大学生など学生も含まれますので厳密にフリーターのみで考えると10人に1人くらいの割合でフリーターなのではないかと推測することが出来ます。
30代のフリーターの割合
続いて30代のフリーターの割合を見ていきましょう。
こちらは2012年のデータになりますが、30-34歳のフリーター率は男性で5.9%、女性が18.6%というデータがありました。
30代ですと8人に1人の割合でフリーターがいるという事になります。
更に補足としまして、一応内閣府の定めている定義では35歳までしかフリーターとは呼びませんが30代全体でみてみるとフリーターの人口は81.3万人です。年々30代フリーターの人口は増え続けているというデータもありました。
大卒でフリーターになってしまう理由
続いて大卒でフリーターになってしまう理由について解説していきます。
結論から申し上げますと「フリーターになる理由に大卒・高卒は関係ない」という事です。
なりたくてフリーターになっている人はほぼいないでしょう。将来の夢がフリーター等聞いたことはありませんよね。
大卒のフリーターでもそれ以外のフリーターでも総じて言える事が逃げているということです。
- 就活が大変そうだからフリーターでいいや
- 自分の市場価値を知りたくないからフリーターでいいや
- 会社に勤務して上司がいる正社員よりフリーターがいい
フリーターの殆どがこんな考えの持ち主でしょう。
しかし大卒フリーターなら職歴がなくても就職できそうに思いますよね?
それがちがうのです。大卒ゆえのプライドが邪魔して今更正社員になれない場合が多いのです。
本来ならもっと大手の企業に入社できたはずなのに、中途採用のために選べる企業が中小企業しかない。
そんな現実を見たくないからフリーターをずるずると続けてしまう訳です。
フリーターのリスクと正社員を勧める理由
働き口がなくなる
先ほども述べましたが企業は基本的に35歳までの年齢を優先して採用します。
それは正社員であっても、コンビニのバイトであっても同じです。あまりにも不人気なバイトなら主婦や高齢者を歓迎にして求人を出すかもしれませんが、大学生や若いフリーターが集まってくれる人気で割りのいい仕事はまず35歳以上を採用はしてくれないでしょう。
経験があるなら別ですが、経験もない物覚えの悪い高齢フリーターは勿論雇いたくないと思うのが普通ですよね。年齢が若ければパワーもありますし、今後数年働いて欲しい!と教える側のモチベーションもあがりますよね。
厳しい話ですが、なにか特別な能力がない限り高齢フリーターの働き口は減少していくでしょう。
更にフリーターは雇用が安定していません。
どういうことかと言うと正社員は一度雇用されてしまえば会社が倒産や大きな損害を与えるミスをしない基本的には限り定年まで雇用が保証されます。
しかしフリーターは違います。アルバイト・パートの雇用には契約期間がありその期間を過ぎると一方的に解雇することもできるのです。もしかしたら明日から収入がなくなるかもしれない危険と隣り合わせということです。
結婚や家庭を作ることができない
フリーターの最大のリスクはこれです。ずばり収入が低いこと。
単身者がアパートで自炊して生活するにあたって必要な金額は月に13万円前後といわれています。20代なら13万円はフリーターでも余裕で稼いでいると思いますし、30代でもそのくらいは稼げていると思います。
フリーターは自分一人食べていくだけなら問題ない収入を得られます。
もちろん、このまま一人で食べていくのならフリーターのままでも大きな問題はないかと思います。
しかし、結婚や出産、子供の教育費などを考えてみるとどうでしょう?
フリーターであっても将来は子供と奥さんがいて、できたら一軒家かマンションを買って幸せな家庭を築きたいと思う人は多いのではないでしょうか?
はっきり言いますが、フリーターではそのような生活を送ることはできません。
共働きにすればなんとか子供を持って暮らしていけるかもしれません。しかし妊娠中や子供が小さいうちは奥さんが働けないので、その分貯蓄をしておく必要があります。更にフリーターは厚生年金や社会保険に加入できない場合が多いので、出産手当金や傷病手当金など出産するにあたって受給できる可能性のある大切な手当てを貰うことはできません。
そしてローンはもちろん組めませんので、一括でマンションや戸建てを買う必要があります。持ち家は諦めたとしてもフリーターでは借りることができる家が非常に限られてしまうのです。そう考えてみるとフリーターのまま家庭を持つことは難しいといって良いでしょう。
正社員は違います。社会的信用があるので例えフリーターの頃と同じ月収であってもローンも組めますし会社の福利厚生で社会保険の手当てや出産手当てなどがもらえる場合もあります。
退職金やボーナスができるので生涯年収で言うと比べ物にならない位違います。
例えフリーターの頃と額面上が同じ月収であっても豊かな生活ができるでしょう。
能力の低下
フリーターで勤務する場合、ほとんどの場合だれでもできるお仕事が任されることが多いですよね。
プログラミングを新しく覚えたり、高度な資格を取得する機会もほぼないと思います。
そうした日々を過ごしていると、だんだんとあなたの能力が低下していきます。
人の脳はルーティーンな動きばかりだと、ほとんど頭を動かさなくても出来るようにできていますので、過去に身につけた知識や技術がどんどん衰えていきます。
十数年間もフリーターをしていたら、ずっと正社員で働いてきた人との頭の違いは絶望的なものになります。
向上心がない人であっても、ただ歳をとっただけの人生は嫌ではないですか?
一方、正社員になれば会社側の様々な制度を利用してキャリアアップしていく事が可能です。
会社にとって、アルバイトは一時的な雇用なので最低限の教育しかしませんが、正社員は違います。これから定年まで会社を支えていく大切な人材です。
例えば資格支援制度や資格を取得したら手当が出る事、様々な分野の仕事を任せてもらえキャリアアップできる場合も多いです。
あなたの周りの人が正社員を勧める理由はお分かりいただけたでしょうか?
フリーターでも生きていくことは可能ですが人生を豊かに、豊かではなくとも人並みに生きていきたいならフリーターのままでは厳しいという事です。
正社員になるためにまずすべき3つの事
最後に正社員になるために絶対やった方が良い3つの事について解説したいと思います。
今のあるバイト先で正社員登用を目指す!
現在働いている業界で正社員になろうと考えているのならバイト先に正社員登用があるかないか確認してみるのが一番の近道でしょう。
メリットとしては
- 就活する時間を取らなくていい
- 仕事をしてお給料を稼ぎながら就活も出来る
- 今まで慣れ親しんだ仕事だから入社してからもギャップなく働くことが出来る
- 人間関係が既に出来上がっているから楽
などがあります。
しかし企業により正社員登用を行っていない場合や長年働いていなければ正社員登用をさせてくれない場合もありますので、まずはアルバイト先の社員の人に正社員登用の相談をしてみることをお勧めします。
しかし正社員になるとバイトの頃の様にはいきません。
責任が出ることは勿論、転勤や異動の可能性も出てきます。それらをリスクと思わず挑戦と思えるのであれば正社員登用はかなりおススメですよ。
面接対策をする
面接で大切なのはとにかく採用担当の『なぜ』に答えられるように訓練しておくことです。
ふわっとした内容ではなく「仕事内容」と「なぜその会社なのか」という点にスポットをあてた志望動機を言えると採用担当者の目にとまるでしょう。
新卒がするような総合職採用では、社風や愛社精神論でなんとか採用までこぎつけられるかもしれませんが、フリーターが中途採用を狙う時は「○○の仕事をやりたい」という具体的な志望動機やキャリアプランを具体的に述べられた方が良いのです。
- なぜフリーターからこの業界を志したのか
- なぜこの業界なのか
- なぜ今から正社員になりたいのか
- なぜうちの会社なのか
これくらいはすらっと言えるように準備しておきましょう。
新卒でない職歴ナシチームに大切なのは『今後どうしていきたいのか』です。
解りやすく端的に、やる気は伝わるように話せると採用担当の印象に残りやすいですよ。
就職エージェントを活用する
他業種で本気で正社員を目指すのであれば就職エージェントの利用がおススメです。
個人的に何社も応募しているのに落ち続けてしまう・面接までもいけないという方はそもそも転職サイトがあっていないのかもしれません。
求人サイトには種類や傾向がありフリーターが応募しやすい求人サイトと新卒向けの求人サイト、キャリア向けの転職サイトなどがあります。
新卒向けのサイトやキャリア向けの求人サイトで頑張って応募し続けても、ライバルが新卒やキャリア組なので圧倒的に不利ですよね。
実はサイトを選び間違えて無駄な努力をしている方が結構多いのです。
しかし、素人に求人サイトをうまく使い分け、更にブラック企業などにも引っかからないようにするのはなかなか難しいです。そこでオススメしたいのが就職エージェント!
優秀なキャリアアドバイザーが、はじめての就職の方のために履歴書の書き方や面接対策などをしています。
就活について困ったとき、どうしようかと不安になったときに些細な相談にものってくれるのでモチベーションを保ったまま就活を続けていくことができます。勿論就職がはじめてではなくても経歴にあった良いお仕事を探してくれますのでご安心ください。
是非フリーターから正社員になってリスクを減らし安定した生活を送りましょう!
【まとめ】
今回はフリーターの割合まとめでした!
フリーターは年々高齢化が進んでいて20代より30代のフリーターの割合が高いという事が解りましたね。しかし、フリーターと呼んでもらえるのは35歳まで。そこからは非正規雇用者を呼び名がかわり正社員になる道もほとんど閉ざされてしまいます。
そんな事になるまえに是非転職エージェントの力を借りてフリーターから正社員へジョブチェンジしましょう。
ここまでご覧いただき、ありがとうございました!